トピックス, 中国関連

中国と日本を行き来している、西村社長コラム~暖冬の影響~

2020 年 3 月 24 日 火曜日

MPSニュースで約7年連載しているECASジャパンの西村社長の人気コラム

中国と日本を行き来され、中国の園芸ビジネスにも詳しい西村氏。過去のコラムになりますがここで一部アップしていこうと思います。

お楽しみに!!

 

現在中国で大きな脅威となっている新型コロナウイルスによる新型肺炎の影響で2020年1月26日急きょ日本へ帰ってきました。私の仕事の拠点とする浙江省杭州市蕭山区では1月20日時点では600Km離れた遠い武漢市だけの話に思っていましたが、その数日後には浙江省でも患者が増えているらしいとの噂が立ったかと思うとほとんどの市民がマスクをつけ始め、家に籠る生活を始めました。今日時点で浙江省の患者発生数は1,075人と発表されています。数日間ですが家に籠る生活は非常に苦しいことを思い知らされました。帰国後2週間過ぎ、何の症状も出ないことで安心しました。

さて、中国も今年は結構な暖冬で毎日散歩コースにしていた家の近くの空き地の白花クローバーが青々と茂っていました。日本では1月にもかかわらず梅の花が見ごろだとか、九州では統計開始以来最も早い1月21日にタンポポの花が咲いた、サクラの開花や冬なのにひまわりの花が咲いているなど暖冬や積雪不足のニュースがあふれています。例年になく冬型の気圧配置が弱いとのことですが、今後もこの傾向は続くのでしょう。

暖冬により冬野菜の収穫時期が早まり、その結果供給過剰となって価格低下を招く、徒長気味に育つ、病気の発生が増えるなど農家も苦労も絶えません。近頃買った冬キャベツは身の締まりも悪く、中にはベト病で黒く変色したものがありました。これも暖冬の影響かと思ってしまいます。家の庭の暖地系サクランボはすでに蕾が膨らんで今にも開化しそうな状況で、犬の散歩で出かけた近くの田んぼのあぜ道ではすでにオオイヌノフグリの小さな花が咲いています。つくしも出てきそうな雰囲気です。ただ、庭のクリスマスローズは例年より蕾の発達が遅れているようで、暖冬と言っても植物により反応が異なるのかも

しれません。 暖冬と言っても統計的には12月から2月の平均気温で1℃高いかどうかということらしいのですが、植物にとっては日中の温度の高さとか日差しの強さとかが大きく影響するものと考えられます。特に開化に関しては積算温度がとても重要です。花生産農家の暖冬による影響について公的機関ではあまり実態調査がありません。是非知りたいものです。中国から戻って来て、暖かな陽気の中で病気感染を気にせず自然を眺めることができるのは幸せなのかもしれません。

西村社長プロフィール

西村 潤(にしむら・じゅん)
鹿児島県出身。京都府立大学 農学部修士課程卒業、
種苗会社等で、野菜・花きの育種および事業に携わる。
現在、西村農業コンサルタント、知農智庫 主席専門家
2012年ECASジャパン代表取締役就任 日中を飛び回る忙しい日々をおくっている。

MPSニュース2020年2月号掲載記事


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