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セミナー報告

2008年 4月  第57回JFMAモーニングセミナー


「Let's try 植物の友達になろう」   
 ~ 友達になるために覚えておいてほしいこと ~ 開 誠氏

 開 誠 (ひらき まこと) 氏  

日時   :2008年4月8日(火)9:00~10:30

場所   :法政大学新外濠校舎S404教室

 プロフィール:1941年生まれ。東京在住。東京教育大学(現 筑波大学)で植物病理及び菌学を学ぶ。卒業後、キリンビール㈱に入社し、ビール大麦の新品種開発及び植物関連の新事業展開に従事する。退職後、手描きしたスケッチ図鑑 「高尾山の野草313種」「街へ野山へ楽しい木めぐり」を出版した。植物教室を開き、野草観察や樹木の名や特徴を知る楽しさを伝えたいと活動している。


植物教室

 定年後は時間的に余裕ができ、街を歩いていて見えてくるものが沢山あります。街の中は植物園。案内人がいても良いかと、植物教室を始めました。東京駅から平河門、府中の多摩墓地は絶好の観察場所です。 東京都には50~60種の街路樹があり、10~15回の植物教室を終了する頃には雑草も入れて300種位の名前が言えるようになり、効果がはっきり出てきます。

植物の見分け方

 多くの人は花の形や全体の印象で名前を覚えますが、そこに知識の味を振りかけると、見分けの範囲が広くなり、速度も速くなります。
①常緑時と落葉樹:春から夏にかけては分かりませんが、冬は常緑樹を見分ける絶好のチャンスとなります。
②花の形の違い:花弁の基部が筒状の合弁花(朝顔、ゆり、菊)と、花弁が離れた離弁花(桜、紫陽花、椿)があります。
③葉のつき方:対生、互生、輪生、束生と大きく分かれ、植物を見分ける大きな要素となります。節分に魔除けで使うヒイラギの葉は対生であり、クリスマスに使う互生の葉の西洋ヒイラギと間違えて使うと、鬼が通り過ぎてしまうので要注意です。
④葉の形:単葉(ケヤキ、カシ、桜、ブナ)、単葉が進化したでこぼこのある葉(紅葉、桐)、更に進化した羽状複葉があります。

 複雑に見える南天の葉も、よく見ると元は大きな1枚の葉だったと考えられます。例えばヌルデの葉は、葉軸に翼が見られ、進化の途中を示しています。
 ビール麦や花・野菜の育種に携わっていると、生物の形質や性質は如何に簡単に変わっていくかが見えてきます。
南米ガラパゴス諸島に生息するイグアナは、エルニーニョ現象で食べ物が激減した途端、10~15年の間に15cmも体長を縮め、爪が伸びて木に登れるようになりました。海草が無くなった海イグアナは、陸に生息する新しい種を作り出しました。
植物は動物と違い動けないため、生き伸びるため、その場で変化します。遺伝子はむしろ変化するためにあると考えます。
 植物を見分けるためには、基礎的な部分をしっかり覚え、先ず50~60種の街路樹を丁寧に見てほしい。人は名前を覚える事に喜びを感じます。樹木や花が見分けられるようになると四季の変化が感じられ、歩くのが楽しくなる他ちょっとした充実感が得られます。植物を売る時にはもっと丁寧な説明があっても良いと思います。例えば花の特徴や由来などを説明し、消費者が興味を持てるよう工夫してほしいと思います。



書籍 「街へ野山へ 楽しい木めぐり」(左)
発行:近代出版 定価:1,900円+税
木と友だちになれるスケッチ図鑑。散歩のとき、買い物の途中、ちょっと気になる果実や木の葉。そんなとき、ぱらぱらめくって下さい

「高尾山の野草313種」 (右)
発行:近代出版 定価:1,700円+税
見ているだけで優しい気持ちになれる手描き野草図鑑。 見られるコースも示してあり、探す元気が出てくる図鑑。

開誠氏の著書 好評発売中! お問い合わせはJFMA事務局迄