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セミナー報告

2008年 2月 モーニングセミナー


  「花の香りを求めて」  ~ その香り、歴史、文化 ~
    
       国際香りと文化の会 会長    中村 祥二 (なかむら しょうじ)氏

日時   :2008年2月12日(火)9:00~10:30JFMAモーニングセミナー

場所   :法政大学新一口坂校舎1F 101教室

 女性のための優しい香りは花の香りをブレンドして用います。ただいい香りだけで満足されるのではなく、常に新しい香りを求められて来ました。いろいろな花の香りを探し求めて、研究、再現し、香水がつくられました。資生堂研究所で40年間香料の研究をしてこられ、国際香りと文化の会において香り文化の普及活動をしておられる中村祥司二先生に、歴史や文化を交え、個々の花を例に、香りの世界のお話を伺いました。セミナーには36名が参加しました。


歴史に見る花の役割

 歴史を振り返ってみると、香りが人に果たして来た役割があります。一番最初の起源は、人々の願いを神に届けるところから始まっています。樹脂を宗教儀式に用い、かぐわしい香りの煙に人々の願いを乗せて天の神に届けるという目的に使われました。あるいは祖先の霊を慰めるため仏壇にお線香をたく、異教徒から奪い返した寺院を浄めて聖なるものにする事にも使われました。また限られた人にだけ使えるステータスシンボルとしての権力の香り、個人が楽しむ花の香り、そして香りがもたらす心理的効課などがあります。  日本では仏教伝来とともに伝わってきた香木が焚かれました。火をつけて香りのよい香木の樹脂を焚くのが最初の楽しみ方でした。現在正倉院に焚いた後がみられる香炉が残されています。

香りの生理心理効課

 香りは古くから薬として使われてきました。仏教の経典の「華厳経」にも香りを手に塗ったり、舐めたりする効徳が書かれており、この効用をみると、アロマテラピーの原点、神髄をみる思いがします。西洋の例ではエリザベスが用いた若返りの水と言われるハンガリーウォーターが有名です。19世紀後半に薬ができるまでは、病気や怪我には身の回りの植物・石・動物性のものを使って治しており、その中には香りのきつい物が多く、香料と呼ばれました。
   現在日本のアロマテラピー協会も会員数46000人と巨大な組織となりましたが、アロマテラピーでは、好きな香りをかぐことが重要です、いい香りは増やすことができる。香りには慣性があり、沢山嗅いでいくといい香りと悪い香りが識別できます。 東洋蘭も沢山嗅いでいくうちに良さがわかってくるのです。3大珍味のトリュフの良さも、ある程度親しんでいるフランス人にはわかるのだと思います。香りの良さを享受するためには、できるだけいろいろな香りに接してしっかり鑑賞して味わう事が大切です。香水も自分で選べない人が多いが、良い香水を嗅いで自分にマッチした香水を自分で選ぶことが大切です。
 今では香りを嗅いで脳が刺激を受けて、自律神経系、内分泌系、免疫系に働き、人のホメオスタシス(復元作用を高める)事がわかり、アロマテラピーはよく使われています。

花屋さんに求めること

 私がいつも花屋さんに求めているこがあります。花屋さんに行くと必ず香りのいい花の一角があり、いつでも好きな香りを探すことができれば素晴らしいのではないか。それが沢山の花屋さんにあれば、人の関心も高まり、花を買いたいとも思う。是非今後、そんな場所を作ってほしいと思います。