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セミナー報告

2008年 JFMA新春セミナー・賀詞交換会


 「2008年 JFMA新春セミナー・賀詞交換会」
       

日時   :  2008年1月15日(火) 14:00~18:30 

場所   :  法政大学ボアソナードタワー26F スカイホール

主催    :  日本フローラルマーケティング協会

共催   :  法政大学イノベーション・マネジメント研究センター

 

講師: サントリー株式会社 R&D推進部植物科学研究所  所長 田中 良和 氏

     サントリーフラワーズ 株式会社          常務取締役  森本 篤朗 氏

     株式会社 生活の木   代表取締役CEO  重永 忠 氏

年頭挨拶 :  農林水産省 生産局園芸課 花き産業振興室   室長  志村 勝也 氏




「やってみなはれ サントリーのフラワービジネス」  - 青いバラ開発の経緯とプロモーション -

講師: サントリー 株式会社 R&D推進部植物科学研究所  所長 田中 良和 氏
       サントリーフラワーズ 株式会社           常務取締役  森本 篤朗 氏


JFMA 新春セミナー 【田中氏】
 バラやカーネーションには青や紫がありません。それは元々その植物にその色を作る能力がないからであり、無いものをいくら品種改良しても多分出てこないだろうということで、バイオテクノロジー、遺伝子組み換えを使用することにしました。
 例えばバラですとバラの遺伝子しか品種改良には利用出来ません。しかし、遺伝子組み換えの技術を用いますと他の植物の遺伝子、あるいは他の生物の遺伝子、と遺伝子でありさえすればどんな遺伝子でも利用出来ますし、花の色だけをピンポイントで改良することも可能だからです。そして青い花を作るにあたり、青い色素を作るために必要な遺伝子を取ることと、その遺伝子をバラなりカーネーションに入れる方法を作るという二つの大きな技術が必要でした。
 我々が販売しようとしている青いバラは特殊でして、花びらには青色遺伝子が入っているのですが、花粉には入っていません。ですからこれを親にして子供をとっても、子供には遺伝子が伝わりませんので、ミツバチが花粉を運んで行っても野バラが青くなるということはありません。
 遺伝子組み換え植物ということもあり、国からの認可を待っている段階ですが、早いうちに皆様に販売できたらと考えております。


【森本氏】
 1989年から我々は花苗の商売をさせていただいておりまして、ずっと長い間「綺麗に咲く」、「簡単に咲く」、「ずっと咲く」という「綺麗、簡単、ずっと」という3つをキーワードにしてマーケティング展開しまたが、今や世の中にある花苗というのは全て「綺麗、簡単、ずっと」が実現できており、決してサントリーフラワーズだけの独自のものではなくなっていました。
 そこから一歩踏み込み、お客様が買われて実際どういう形で、例えばお庭、ベランダで実現できるのかというところまで、やはり我々はお約束し、提供しなければならないということで「いつもあなたのイメージ通り」という標語に改めました。
 ただ単に「商品が出来たので後はお客様を待っています」というのでは無く、「あなたのために開発しました」、「こういうところでお使いください」というところまで積極的に打って出ることが我々の役割だと感じております。
 青いバラにしましても、様々な媒体を通じて消費者にPR活動をし、商品名を認知されるだけでなく商品知識までも伝えて行きたいと思っております。

「活性化するハーブ&アロマテラピーマーケット」  - 文化創造と市場創造の革新を求めて -


講師: 株式会社 生活の木   代表取締役CEO  重永 忠 氏

  我々生活の木は、「真似をしない独自のものを自分たちで開発しようじゃないか」という強い意思でやってまいりました。去年の末に販売製品を数えてみたところ2500アイテム中、95%が自社製品でした。自社で考え、自社で発明し、自社で開発し、自社で作っていくことが大きなコンセプトです。この思いで、ポプリ、ハーブティー、バスハーブ、ハーブ染料等、ハーブの用途開発をし、30年近くの時間をかけて日本の皆様にハーブを紹介してまいりました。
 1985年頃、村おこし事業により各地でハーブガーデンが作られましたが、我々が研究開発用に所有していたハーブガーデンに多くの自治体の方が見学のため来社されました。その際には新ハーブガーデンに対するご提案をいたしました。その結果、今まで「ハーブ」という言葉に馴染みの無かった一般の方々に「人間の生活に有益な植物がハーブの総称である」というハーブの知名度を上げる役割を担うことができました。
 生活の木は文化を創り、次にそれを発表する場を創り、最後にそこに出す物を創るという順番で、順序を踏みながら「無理をせず、じっくりと」ということでやってきました。ようやく最近一般の方々にも我々の理念が理解され、ハーブの文化が根付いてきたというじっくり型の企業であります。
 今までは好きな人々が集まり、愛好家がこれ等を家に持ち込み生かし、楽しんできたわけなのですが、今後はさらに一般家庭への浸透のみならず、世の中のハーブ、アロマテラピーがどれだけ社会に役立つかに重点を置いてみようと思います。
例えば、精神的なものが起因する病気等でお悩みの方々に対し、ハーブ&アロマテラピーを医学の中で使用するための研究、植物の恵みを生活の中で活かす方法を学校教育の中で知ってもらう取り組みを提案しております。

年頭挨拶


農林水産省 生産局園芸課 花き産業振興室   室長  志村 勝也 氏

 花きの需要に対する農林水産省の取組をご紹介いたします。消費拡大のため、今年5月に「ジャパンフラワーフェスティバル2008 イン 高知」を開催いたします。また公募で、「花にまつわるちょっといい話、泣ける話」を募集しています。2月下旬に地下鉄の吊り広告にし、花を買わない若い人や男性に見ていただき、花を使うと気持ちが伝わることを感じてもらい、花の需要を広めたい。また、子供の頃から花に親しんでもらう為、「全国花育推進協議会」を立ち上げる予定になっています。今後花育は、更に業界の中で大きなうねりになっていくものと思います。
 切花を中心に、輸入が増えています。国内の花き産地競争力が求められる中、品質の良さは当然ですが、ブランド化を図ってほしい。そのためには生産者、市場、小売が智恵を出し合って、戦略的にパートナーを組んで考えてほしい。
2月12日の「生販交流大会」では生産者、卸、小売がそれぞれに何を求めるかの討論会を開き、有意義なものにした
いと思っています。消費者に産地名や花への想いを知ってもらうことが、産地の差別化、ブランド化に繋がります。現在「産地表示のあり方の研究会」を立ち上げており、2~3月に提言をして行きたいので、ご参考に願います。
 もう一つ、政府全体の取組で農産物の輸出拡大に取り組んでいます。一昨年の花き輸出は28~29億円の規模でした。昨年は30数億にはなっているはずです。中国、香港への輸出が急激に伸びています。ヨーロッパにも輸出拡大したく、「全国花き輸出拡大協議会」を昨年設立しました。個々の動きだった輸出を、業界内で新しいプロジェクトとして進めて行きたい。7月サミットの場で、花についても輸出したい花を飾る機会を設ける予定でおります。
 最後に、本当に花きの消費を拡大するためには、行政の力のみならず、皆様のビジネスの力が大切です。皆様の力で、花産業を発展させるため、是非ご支援ご協力を賜りたいと存じます。