セミナー報告
2007年JFMA新春セミナー・賀詞交換会
■JFMA新春セミナー・賀詞交換会■
IKEA meets JAPAN -イケアの日本進出戦略と環境への取組み
日時 :2007年1月16日14:00~18:00
場所 :法政大学ボアソナードタワー26F スカイホール
主催 :日本フローラルマーケティング協会
共催 :法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
来賓挨拶 :農林水産省生産局果樹花き課 花き対策室長 志村 勝也 氏
年頭挨拶 :日本フローラルマーケティング協会 会長 小川 孔輔 氏
講師 :イケアジャパン株式会社 代表取締役社長 Lars Petersson氏
題名 :IKEA meets JAPAN イケアの日本進出戦略と環境への取組み
IKEA meets JAPAN -イケアの日本進出戦略と環境への取組み
イケアジャパン株式会社 代表取締役社長 Lars Petersson氏
IKEAについて
イケアは1943年にスウェーデンで創立された。創立者はイングウ”ラル-カンプラード氏
で、アグナリッドという都市のエルムタリッドで創立されたため、その頭文字をとりIKEAと
した。現在、34カ国において237店舗を展開中であり、2006年8月現在、4億1000万
の来店者、1億7500万のカタログ発行部数、3億件のWebアクセスを誇る。イケアは急速
に発展している企業であり、過去10年間で4倍に成長。昨年2兆円の売り上げであった。
ヨーロッパでの売り上げが全体の80%であり、アジア3%、北米17%となっている。
国別では、ドイツ17%、アメリカ12%、フランス、スウェーデンなどの割合が高い。
イケアの会社理念は、より快適な毎日をより多くの人々に提供するというものであり、そのビジネス理念は、良質のデザインと機能性をもつ家具を、手ごろな価格で提供するということである。
イケアの安さの秘密は①組み立て家具とすることによる省スペース、物流コストの削減。②価格を設定してからデザインを開始するので、無駄を省くことができる。③セルフサービスでの購入。などにある。
IKEAの日本進出戦略
イケアの日本進出に関して述べると、まず日本への出店に先駆けて、日本の家庭を100軒訪問した。写真を撮り、そこからイケアの役割がたくさんあることを学んだが、特に収納が必要であると感じた。また、日本の消費者には“はやくお家に帰りましょう”というメッセージを発信することとした。イケアのモットーは、家庭は世界でもっとも大切な場所であり、子供は世界でもっとも大切な人であるというものだが、会社は世界でもっとも大切な場所ではないにもかかわらず、日本の男性の帰宅時間は遅い。対して、スウェーデンでは6時には帰宅している。イケアはこれをよいビジネスチャンスであるとし、日本の地下鉄の駅で、家庭に関する声明文を張り出したりした。
イケアは日本での店舗展開として現在、船橋、新横浜に出店している。1号店出展の前に東京で4畳半ミュージアムを展開したが、これは14の異なる4畳半の部屋を展示するというものであった。情報発信としては、山手線内での広告、駅、階段、バスの車体広告、新聞の折り込み広告などを実施した。また、一般家庭のベランダののっとり広告も展開した。カタログ配布、ウェブでの情報発信をおこない、TV広告も行った。
開店時、日本1号店の船橋店では初日に3万5000人の来場があった。その後、イケア港北店(2号店)を新横浜に開店した。ここは駅から少し遠いため、店からシャトルバスが往復している。
日本のイケアのストアレストランはスウェーデンならではのメニューを提供し、大成功を収めた。店内にはスウェーデンのフードマーケットもある。また、店内のサービスとしては子供を一時預かる場所を提供し、イケアファミリーという会員制も導入している。
IKEAの環境への取り組み
花きについて述べると、イケアは、花き業者ではないが、たくさんの観葉植物を店内においており、消費者が室内におくことを希望している。
環境への取り組みについて述べると、イケアは低下価格化を進める上で、環境への付加を最小限でなくてはならないとしている。木材製品はイケアの商品の50%を占める大切なアイテムなので、森林産業を持続可能にするために、森林管理協議会FSC及びWWFと協力し、ロシアの森林を守る活動を実施している。また、自然林のマッピングをロシア国内で実施している。カタログはリサイクルに配慮したものを使用し、机は木材のすべてを使用できるようデザインしている。全てにリサイクル可能な素材を使うよう心がけている。
また、イケアはIWAYという行動規範を守っている。これはイケアが購入を行うときに守る規範のことである。(労働環境や環境に配慮した経済活動について規定している。)
イケアとMPSについて述べると、イケアはヨーロッパで5年間MPSに取り組んでいる。イケアに関わるすべての生産者はMPSの認証取得が必要である。生産者が低農薬による、低コストで環境にもよい生産を行い、消費者が低下価格の商品を買えるようにすることができる。日本でもMPSの認証がはじまったので、イケアは将来的にはMPSの認証を受けた生産者からのみ購入していくと思われる。
最後に、イケアは2008年、春に神戸ポートアイランド、夏に大阪、秋に新三郷(埼玉)への出店を計画している。花き業界の皆さんには、低価格で環境にやさしい植物を生産していただきたい。
志村花き対策室長のご挨拶
花をめぐる情勢としては、花の需要は横ばいもしくは微減。中国などからの輸出が増加している。消費の動向としては、切花は家庭売りが若干好調であるが、統計では、1年に1度も買わない世帯が6割もあり、まだまだ生活に花を浸透させるためには至っていない。 生産者サイドの低コストなどの取り組みと、消費者サイドの花の浸透といった課題に取り組まなくてはならない。
花のあるライフスタイルの提案を業界内にとどまらず、外に向かって発信していく必要がある。昨年度より花いっぱいキャンペーンを実施しており、ポスターを小売店に貼っていただいていたが、来年度はポスターでなく、小売店の車にステッカーを貼る、電車のつり広告を表示するなどを計画している。
ブランド化への取り組みとしては、生販連携プロジェクトを実施している。どういうものを売りたいのか?ということと、生産サイドとのコミュニケーションの場を農政局で提供(本年度は京都・東京などで予定)している。
また、食育をもじった花育を展開していきたい。花を育て、飾ることを家庭から実施してもらい、国民生活に潤いを与えていきたい。それと共に業界も潤うこととなる。現在は花育マニュアルなどの作成を考えている。また学校とのネットワークも作成していきたい。
安部総理発足の目標には、農産物の輸出の拡大も含まれており、花きの輸出の拡大も農水省の課題となっている。現在JFMAにも中国に輸出するための調査に取組んでもらっている。
GAPの推進も推進課題のひとつである。GAPの導入により、農産物の安全を確保し、消費者ニーズに答え、産地の差別化にもなる。農水省では花きのGAPもはじめる予定であり、JFMAと共に取り組んで生きたい。
花きについてのトレーサビリティーは、野菜に比べ遅れている。産地のこだわりを消費者に訴えるマーケティング・ブランド化を実施していきたい。
小川会長の年頭挨拶
◇JFMAの活動 2007年の方針 Shall we flower?◇

JFMAは花のマーケットを大きくするという目的のために運営されているが、その活動としてはリサーチ、人材育成、経営支援、商品評価とIFEXのプロジェクトなどがある。国際セミナー、モーニングセミナー、イブニングセミナーなどのセミナー・交流会を実施し、2004年からIFEXの国際展示会を開催している。昨年からキャッチコピー“Shall we flower”を導入した。
2007年のプロジェクトには、プロモーションプロジェクト、IFEX2007プロ、MPS推進プロ、活性化プロ、海外情報プロなどがある。その他、花育、フリーペーパーなど、いろいろ進めていくが、その目標は「お花の個人消費日本一」である。
またMPSについては、1月1日からデーター記載を開始していて4月にはMPSマークのついた花が出回ることになる。これによりテストマーケティングを実施する。
最後にIFEXについては、本年度からはガーデックスも併設で開催する。世界に発信する展示会として、また商談の場、情報発信の場として開催する。以上JFMAが取り組んでいる活動であり、本年も精力的にその活動を行っていく。

