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コラム

2007年9月  「成熟期を迎えた欧州花市場!」          欧州ツアーの印象から

9月21日の早朝6時、オランダから国際電話があった。海外ツアーの際に通訳をお願いしている山本清子さんからである。電話の用件は、「オランダのふたつの花市場の合併が正式に決まった」ことの知らせであった。
 合併に向けて残されていた最後のハードルは「組合員による直接投票」であった。独禁法上の問題は先月すでに解決をみていた。組合員の3分の2以上の賛成で、市場の合併が決まった。その知らせであった。オランダでは今後、全量に近い花が「ひとつの市場」で取引されることになる。海外産地との調達上の戦いが、両市場合併の動機である。また、量販店対応が今後の花市場の役割を決めるという状況認識が、両市場を合併に向わせた重要な要因であった。さらに言えば、今回の欧州ツアーで感じた「欧州花市場の飽和」と、両市場の合併は関連がある。

 やや詳しく説明する。この15年間で、欧州の花市場は約2倍に規模を拡大した。英国にいたっては、ほぼ2.5倍である。われわれが今回も訪問した英国の量販店(テスコ、M&Sなどのスーパー)の花部門の躍進がその原動力であった。ロシア、東欧など、新しく市場が開けたことも、オランダ花産業の成長を支えてきた。しかし、例えば、英国の花市場は、昨年から一桁成長に変わっている。テスコは10年間で最高価格ラインを約2倍(一束20ポンド=約5200円)に上げてきたが、今年の見直しで、通常の最高品質ラインを一束10ポンドに改定している。また、ロス率が一時期より上昇している。ヒアリングによると、現在は8%前後である。
  雑誌などではあまり説明がなされていない、「隠された合併の理由」がある。それは、欧州小売業と切花加工部門(産業)の統合である。ご存知のように、英独仏では近年、食品小売業の上位集中が加速している。とくに、英国は上位5社でシェア80%超である。また、切花加工業は、3つのグループに統合が進んでいる(インターグリーン・グループ、フラミンゴ・グループ、ワールドフラワー・グループ)。それぞれが傘下に3~4社、総売上高で100~ 200億円規模のグループ企業を形成している。これが、オランダの花市場にとっては脅威である。「市場同士が戦っている場合ではない」、というのが経営者たちの認識である。さて、わが国では?