JFMAの設立8周年目にあたる6月17日(火)総会の日に、ドイツの花屋さん「ブルーメ2000」の経営者二人を招いて、国際セミナーが開催された。わたしの印象では、お二人の講演を伺って、ドイツと日本は消費形態などの点で非常に良く似ていると感じた。ただし、ブルーメ2000のような成功は、日本では多くはない。200店舗まで拡張して、ネット販売も順調な「ブルメ2000」は、オンリーワン企業である。両業態で成功した花店は、ドイツでも存在していない。そうした意味で今日は興味深い講演であった。 驚いたことは、ドイツ人が花を購入する理由の80%が自分のためだったことである。日本人は、ギフトと業務需要が主流である。ただし、流通のシェアでは、日本とドイツはスーパーが15~20%でほぼ接近している。専門花店が50%を切ろうとしていることも類似点ではあった。もちろん、ドイツのバラに対して、日本は36%が仏花などのキク需要である。
講演が終わって、時間が短いながらもパネル討議の時間を設定した。日本で始めてMPS-Q(生産者の品質管理)の認証を受けた「新潟、花プラン」の富樫君が参加してくれた。彼の意見は、ブルーメ2000に対して、「インターネットを否定するつもりはないが、生産者の立場から言うともっと温かみのある売り方もあると思う」であった。カタログ通販「ディノス」の川口さんは、花の通信販売、配達で全国2200の加盟店を持っている。「花の需要を喚起していくのが重要。通信販売、通信配達も厳しい状況だが、皆様と需要喚起を一緒に考えていきたい」と意見を表明してくれた。
ブルーメ2000の特徴は、マーケティングの基本に忠実であること、オペレーションについてもベーシックなことを着実に実行していると感じた。ドイツ人の講師からは、「日本のお客さんは、もっとも高いものを買ってくれるはず」との意見をいただいた。世界中で一番高いブランドを購入する消費者がたくさんいるかららしい。 これは「日本人神話」なのではないか?その背景にはギフト需要があるような気がする。たしかに、日本の消費者は豊かであるし、品質要求も高い。しかし、日本の花業界の課題は、「花を贈る文化と花に触れるふつうの日常生活」にあるのではないか。
今回のセミナーで、わたしが驚愕したことがひとつあった。わたしは、ドイツのディスカウンター(例えば、アルディ)は、絶対に儲かっていないと思っていた。ゲスト講師に尋ねると、「いやアルディは利益を出している。ドイツ最大の花販売業者であって、それなりに繁盛している」と言うのである。そう、あのレベルの花(あまり品質はよろしくない!)を販売して、本当に儲かっているのか?お客様は1.99ユーロ(320円)しか払う用意がなされていない。マージンは低いが、仕入も安いからそれで十分利益は出ているというのである。何度も欧州でディスカウントスーパーのアルディは見ていたが、花で利益が出ているなど、信じがたい言葉であった。「市場シェアも伸ばしている!」と聞いたときは、耳を疑ってしまった。
国際セミナーでは、さまざまな可能性を考えさせられた。先入観で商売をしてはいけない。心しなければと・・・。
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